不動産競売物件戦略|開札情報

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  • 2012.7.13

不動産競売|開札結果|千葉地裁松戸支部7月12日開札 五香駅近一棟物賃貸マンション・店舗

昨日は、千葉地裁松戸支部の不動産競売開札日でした。私たちも入札した新京成線「五香駅」徒歩約2分の、平成4年築の一棟物賃貸マンション・店舗などが開札されました。

 
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物件名:スカイコート五香
事件番号:平成22年(ケ)第24号
入札者数:12名
売却価格:160,000,000円
落札者資格:法人
※売却基準価額:77,960,000円
 
 
現況は、1階が診療所と店舗(美容室)で、2・3・4階が2DK中心の共同住宅21戸、5階の1フロアが居宅という物件でした。
 
裁判所が公開した資料には、満室になった場合の総収益が、
2,568,000円/月 × 12か月 = 30,816,000円/年
 
と記載されていましたので、相当の方が入札を検討したと思われます。数字だけ見ると中々の物件ですが、実際のこのエリアの家賃を見ると過大評価しすぎかなと。。。
 
裁判所の記録によると、この物件の土地面積は、建物建築時の確認申請内容より大幅に減っていました。そこで、念のため専門家とともに市役所に足を運び検証したところ、明らかに容積率オーバーであり、違反建築状態にある物件であるという確信を得ることができました。
 
こういった物件の場合は、一般的には融資を受けることが難しいです。金融機関に融資の相談をしても、まず取り合ってはくれないでしょう。すなわち、キャッシュ(現金)で落札(購入)することができなければ、手出しするべきではない物件です。
 
一方、キャッシュで落札できる資産を持つ投資家にとっては、違反建築の競売物件は競争が少なく落札価格が低くなる傾向にありますので、魅力的な投資対象になるとも言えます。
 
ところが、今回の開札結果は、かなり高額な落札価格になりました。
(次順位の方も1億5千万円を超えていました。。。)
 
落札価格の是非は、投資家独自の事情があるので議論にはなりませんが、競売申し立てをした債権者にとってはおめでたい結果になったと思われます。現在、一棟物不動産を購入したい方が本当にたくさんいらっしゃると思います。そういった状況において、融資を受けにくい違反建築物件であっても、競争がかなり激しくなっていることがわかる開札結果となりました。
 
 
余談ですが、最近の金融機関による一棟物不動産への融資金利が、なんと「1%」を切り始めています。住宅ローン、あるいはそれ以下の金利ではないでしょうか。この数字は金融機関側の一棟物不動産への融資争奪戦の激しさを物語っています。今、高額な不動産を購入できる優良投資家は多くはいません。金融機関としては、投資家を低金利で引きつけなければ、他の金融機関に取られてしまうという事情もあるようです。
リーマンショック後、一時的に日本から手を引いていた外資系大手金融機関等が、再び日本で不動産ファンド(REIT)を組成して、首都圏中心に一棟物不動産を高額で購入するというニュースが新聞等で大々的に報じられています。そういったファンドへ表面利回り6%〜7%で転売するために、表面利回り9%くらいの物件を今のうちに仕入れている不動産業者もいます。
いわゆる「返済猶予法」の延長がいよいよ行われず、競売予備軍の不動産が一棟物不動産市場、特に東京物件市場に放出されはじめている現在、これから数年、特に(心理的な影響もあり)建物にかかわる消費税が5%から増税される前までは、一棟物不動産の駆け込み需要も見込まれます。