不動産投資ガイド|一棟物を狙う不動産投資ガイド

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  • 2011.4. 8

第三回|一棟物不動産投資のリスク その2「管理会社編」

不動産投資による利益は、テナント(入居者)からの賃料収入により生まれるのですが、その基盤となる管理会社と良好な関係を構築できずに、一棟物不動産投資リスクを自ら増大させてしまう場合があります。


管理会社との良好な関係を構築できず、負のスパイラルへ陥る

昔から「金持ちけんかせず」といわれています。不動産で成功している投資家は、管理会社を信頼し、上手に管理会社とお付き合いをしています。賃料収入は、入居者と不動産からもたらされます。したがって、入居者と不動産に関する設備業者を管理(マネージメント)している管理会社に気持ち良く精一杯働いてもらう方が、巡りめぐって自らの利益を高めることになります。

経験豊富な投資家といえども「一棟物不動産オーナー」になった途端に、その不動産の管理会社に対して高圧的な態度をとる危険性を持っているかもしれません。利潤を追求してきた方であればあるほど、「ここぞ」とばかりに管理会社に対してストレスを発散する傾向にあります。

「空室を早急に埋めなければ、別の管理会社に変えるぞ!」という高圧的な態度をとる不動産オーナーを、時々見聞きします。空室が出ますと賃料収入が減少するわけですから、管理会社のスタッフに対して刺激を加えたい気持ちはわからなくもありません。しかし、度が過ぎると管理会社のスタッフもいくら仕事とはいえオーナーの為にがんばりたいという気持ちにはなりにくいものです。もし「どうぞ、ご自由にやってください」と管理会社から開き直られてしまうような不動産オーナーであれば、別の管理会社に変更しても、再びスタッフから疎まれる存在になってしまうでしょう。

当社も、自社所有だけではなく、複数の不動産オーナーさんより大切な一棟物をお預かりして管理させていただいていますので、オーナーや管理会社スタッフの実情や気持ちは良くわかります。これだけ賃貸物件の空室が多い時代において、賃貸物件を探しているお客様をどの物件に営業(案内)するは、管理会社スタッフの手の中にある場合も少なくないです。

一般的に、管理会社のスタッフは勤め人ですから、その一棟物オーナーの物件を満室にしなければ解雇されてしまうような状況でもない限り、気持ち良く仕事ができて、営業成績を達成できるような別の物件へ営業してしまう可能性もあります。


ですから、管理会社との関係が悪化してしまいますと、

管理会社のスタッフとの信頼関係が崩れる
→管理会社のスタッフが営業に力を入れない
→賃料収入が減少し、建物修繕等、入居者の退出予防をする費用も減少する
→競合する賃貸物件との競争に勝てず入居者が決まらない
→金融機関等への返済や税金の支払いができなくなる
→差し押さえ競売が執行されてしまう

というリスクを生みます。
物件自体に問題がある場合や賃料設定を誤っている場合などの抜本的な問題を除けば、管理会社との付き合いが資産運用を行う上で非常に重要になってきます。管理会社は物件所在地の地元の業者であることが多く、仲介などのように一時的な付き合いではないので、お金だけ払えばいいなんて考えず、人として信頼し合える関係性をしっかり築くことをお勧めします。


金融工学などの技術論だけでは不動産投資のリスクは回避できない

当社は、「不動産投資による資産運用=経営」と思っています。会社は、優秀と思われる社員が揃っていても、必ずしも一流企業になるわけではありません。 また、一流企業になっても永続的ではありません。社員の能力を最大限に発揮させて、会社として最大限の利益を生み出すためには、業界独自のテクニック(技術論)だけではなく、業界を超えた普遍的な摂理(経営者と従業員間の愛などの精神論)が必要です。

こういった精神論を抜きにした、金融工学などの技術論だけでは、脆弱な基盤でリスク満載の不動産投資になってしまいます。技術論を語ること自体は否定しませんが、リーマンショックの前にはそれが無力であったように、投資額が高額となる一棟物不動産投資でも精神論抜きにしては基盤がグラグラになりリスクが大きすぎます。

成長企業の経営者は、会社規模の大小にかかわらず、上手に従業員の能力を引き出しているものです。同様に、不動産投資においても経営者として、上手に管理会社の能力を引き出しましょう。ムチだけを振るっていては自分自身に負の要素が振りかかってしまうかもしれません。管理会社のスタッフ、言い換えれば大切な自分の会社の従業員が生き生きしていないのに、長期にわたる不動産投資事業が成功し続けるわけがないのです。